私はこれまで沖縄の文化を意識したとことはありませんでした。県外の大学に入学しても特に沖縄料理を食べたいと言う事はなく、名前が沖縄独特と言うのもあまり気にせずに普通に学生生活を過ごしていました。しかし、京都で同郷のY氏と出会い、一緒に沖縄のイベントの手伝いをする中で耳に入る沖縄音楽は全然聞いた事すら無かったものの、すっとごく自然に私の中に入って来ました。その時最も衝撃を受けた唄者が
「古謝美佐子」さんと
「上原知子」さんです。詳しい事は分からないのですが、沖縄民謡でしかない独特の節回し?、声の揺れが私の今までなかった望郷の心の琴線を振るわし、電車の中で泣いてしましました。音楽を聴いて泣くと言う事は私自身初めての経験で、驚きを隠せませんでした。この頃の作品作りにもかなり煮詰まっており、自分のルーツを見つめ直す事で私に新たなテーマを生み出しました。それは民謡の「春歌」(エッチィな唄。生命の唄)を掘り起こし、自分に繋げる事です。全国各地に民謡と言うのはあるのですが、現在でも新譜を出している沖縄でずっと歌い継がれている色恋の唄は数多くあり、その替え歌の「春歌」は星の数程あるそうです。しかしコレは主に口伝。学ぶ為には唄は勿論の事、言葉や礼儀などの然るべき準備が必要です。達成には長い時間が必要ですな。。。